2023/03/19 19:51

藍といっても自然の一部なので1色ではありません。淡い、濃い、深い、赤みがかってる、青が強いなど。色の濃さも加わってくるのでバリエーションは多くあります。藍建したばかりの時は、色素が沢山あります。そして染める回数を増すごとに色素は減ってきます。(発酵の具合で色が出なかったりすることもあるので藍の状態の良い時の場合として話を進めます。)

画像の左側は、藍を建ててから10カ月、右側は4カ月経ったものを同じ回数【2回】染めています。10カ月のほうが、4カ月のものより明らかに薄いですよね。10カ月の藍で回数を重ねてもこの藍の場合、紺色まで濃くなりません。しかし4カ月のものは色を重ねると濃紺になります。

例をあげると、水色の透明セロファン5枚、藍色の透明セロファン5枚、紺色の透明セロファンが5枚あったとします。水色を5枚重ねても青色ぐらいにしかならない。しかし藍色は5枚重ねると紺色くらいになります。そして紺色を5枚重ねると濃紺です。そして逆に紺色のセロファン1枚でも水色にはなりません。それは別色です。

藍は絵具と違い、青+白=水色とか、青の絵具を水で薄めるという訳にはいかず、藍を染め重ね色を出していきます。色の種類には、時間の経った藍にしかない淡く優しい色だったり、建ちたての強くて勢いのある藍の色だったりさまざまです。その時の表現に必要な色を、藍の色と染め回数で使い分けしています。どの色をどのくらいまで重ねるか?その見極めの足し引きがなかなか難しいのです。なぜなら濡れると濃ゆくなるので濃淡の判断がつきにくく、乾いた時と印象は変わります。水色で物足りず、思ったより濃くしてしまったり、反対に水色が薄すぎたりということもあります。シボリの場合は、生地全体を1色で染める時と違い、糸を解くと模様がだめになってしまうため染め重ねが出来ない場合が多々あります。色の判断を見間違っても元に戻せません。この色の足し引きは、わたしの課題です。もっともっと染めて追及していきます♪

※今のわたしの色の考えです。また変わってきたときはblogに書いていこうと思います。